なぜ運動すると頭がよくなるのか:子どもにあたえる3つの効果

運動をした後にスッキリした気分になったことはありませんか?
あの爽快感って誰もが経験したことがあると思います。

同じクラスにこんな人はいませんでしたか?
スポーツ万能でカッコよくて、なおかつ、頭がいいあの子。
友達も多くて人気者。いつも明るくてキラキラ輝いていてうらやましい存在でしたよね。

実は、科学的に見ると、運動の当たり前の効果が『何でもできちゃう人気者』を生み出し、これは運動後のスッキリ感が深く関係しているようなのです。

この記事はこんな人におすすめしています。

・子どもの成績を上げたいと思っている人
・子どものやる気を出したいと考えている人
・子どもの教育にたずさわる人

未来がある子どもたちのために大切なことは何か、一緒に考えていきましょう。

また、この記事を読めば、運動が子どもにとって大きく3つの効果があることがわかります。

・成績がアップする
・ストレスや不安に強くなる
・コミュニケーションなどの社会性が身につく

運動することで、こんなステキなことが期待できるなんて、これは運動するっきゃありません。
子どもと一緒に運動したくなること間違いなしです。

では、少しくわしく3つの効果について見ていきましょう。

運動が子どもにあたえる効果 その1 :成績アップ

子どもの成績がよいことにこしたことはないですよね。
受験のために塾へ通わせている保護者も少なくないはずです。

成績を上げるために運動させる!?どういうことなのでしょう?

以下の①②③のポイントにそって、深掘りしていきます。

① 頭がよくなるとは
② キーポイントは「子どものやる気」
③ 細胞レベルで考えると

① 頭がよくなるとは

大企業に就職すれば幸せな人生が送れる。そのためにはいい大学に入ることが絶対条件。そのためには高校、いや、中学受験して進学校へ行っておけば安心だ。いや、それでは周りから遅れをとるかも。小学校から私立を考えようか…。

今はこのような考えは時代遅れな気がします。
大企業・いい大学=ハッピーライフとは思いませんが、親としては成績がいいことにこしたことはない!ですよね。

でも、そんな先の将来をみすえて、小さい頃から塾に通わせ毎日勉強べんきょうってのも納得がいかない。じゃあ自由にさせとくのがいいのか、勉強せずにアホになったらどうするのか。

という不安も付きまといます。

考え方を整理しましょう。

「頭がよい」= テストで100点取れる

これは間違いないですよね。

でも、

テストで100点が取れる ≠ 「頭がよい」

そう、テストで100点取れるからって、その子は頭がよいとは限らないのです。
テストだけできる勉強マシンになってはいけない。高得点を取るだけの脳にはなってはいけないのです。その勉強に学びはないし、社会では生きていけないのです。

「頭がよい」=「集中力」「注意力」「思考力」が整っている = テストで100点取れる

このように、頭がよい子は、「集中力」「注意力」「思考力」の下地がしっかりしているので、同じように勉強していてもいい点数が取れるということです。

そして、この下地は、運動することで整うようなのです。

② キーポイントは子どものやる気

子どもの可能性は絶大で、それぞれが持つ伸びしろは計り知れないくらいあります。

わが子を見ていても、教員時代を振りかっえっても、子どもはよいことも悪いこともいっぱい吸収して成長していくのだなぁと感じます。

さて、テストで100点を取れるようになる背景には、「集中力」「注意力」「思考力」の下地が整う必要性があることを述べました。しかし、そもそも、親が勉強をやらせるだけで子ども自身が勉強することに意欲がなければ、成績アップは難しいかもしれません。

でも大丈夫です。運動をすることで、下地が整うだけではなく、やる気スイッチも見えてくるのです。

③ 細胞レベルで考えると

運動によって、「集中力」「注意力」「思考力」の下地が整い、やる気スイッチが入って、その結果成績がアップする。この仕組みは、脳内で起こるたくさんのポジティブな現象が関係しているようです。

私たちの脳はとても柔軟で賢い!適応する力があります。
この適応力は、脳内の細胞同士が協力し合ってお互いに連絡を取り合ってくれているからなのです。

細胞同士の連絡の取り合いが活発になればなるほど、つながりが強くなります。この連絡の取り合いを活発にする物質が、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン。
運動するとこれらの物質がバランスよく保ってくれるというわけです。

また、脳細胞そのものを成長させてくれるモノまで、運動によってつくられるというのだから、これまた運動の効果は知れば知るほど驚かされます。

これらの脳内のはたらきは、ここでは書ききれないほど面白いので、
詳しい内容は、また別の投稿でお伝えすることにしましょう。

運動が子どもにあたえる効果 その2:ストレス・不安に打ち勝つ

ストレスを感じる原因、ストレッサーをなくすことは不可能なことですね。生きていれば多かれ少なかれストレスを感じながら大人へ成長していきます。
しかし、ストレスが重なり心が病んでしまうことも…

同じ場面でも、ストレスの感じ方は人それぞれです。ストレスをうまく対処できるようになれば、新しいことに挑戦するとき、苦手な人と話すときなど、怖いものなんてなくなります。
そんな強い心を持った人になりたいですよね。

以下の①②③のポイントにそって、深掘りしていきます。

① ストレスって悪いもの?
② 運動もストレスの一つ
③ ドーナツ・ワイン・薬よりも効果的

① ストレスって悪いもの?

『ストレス=悪』とイメージしがちですが、そんなことはありません。

ストレスとは、体が適応するために必要な反応で、脳細胞が活動を引き起こすものは何でもストレスと考えます。仕事でのプレッシャーや、人間関係のトラブルなどで感じる不快感などは、受けているストレスが感情として表れたものです。それを対処するために脳が反応してくれているのですね。

ではこんな時はどうでしょう。
好きな人と手をつなぐドキドキ感、友だちと遊びに出かけるワクワク感。

こんな素敵な状況で感じているものも、同じストレスです。

そう考えると私たちにとっていいストレスもあるのだなぁと考えさせられますね。

② 運動もストレスの一つ

脳細胞の活動を引き起こすものがストレスということは、イスから立ち上がる、走る、キャッチボールすることもストレスなのです。そうです、身体を動かすこと自体がストレスなのです。

だったら、運動しない方がいいんじゃないの!?

運動によって引き起こされた脳の活動により、脳細胞は傷つきますが、修復するメカニズムがはたらいてさらに強くなります。筋トレをした後、筋細胞がいったん壊れて丈夫に作り直されるのと同じです。強くなった脳細胞は、今後起きる新しい問題に対処できるようになるというわけです。

ストレスと回復。

このように、運動は心身の適応能力を磨き上げていくのです。そして、多少のストレスや不安感もにも打ち勝てるようになります。運動は、心と身体にかかるストレスをコントロールしてくれるのです。

③ ドーナツ・ワイン・薬よりも効果的

『ストレス=悪』ではないとはいえ、慢性的なストレス状態がつづくことは危険です。発散するすべがないと脳細胞が傷ついたままです。

あなたはストレス解消に何をしますか?

おいしいドーナツを食べる、ワインを飲む…
簡単ですぐにいい気分になれますね。

楽しむぐらいなら何の問題もありませんが、度をこしてしまうと無視できない問題も起きてしまうかもしれません。甘いものを食べ過ぎで太っちゃった、お酒を飲みすぎてアルコール中毒に…。お医者さんに薬を処方してもらう人もいるかもしれません。薬って何かしら副作用がつきものです。

その場しのぎでストレスを解消するのではなく、自らストレスをコントロールできるのが運動です。

運動によって脳の中では、慢性ストレスの悪を撃退してくれるだけではなく、今後さらされるストレス状態に打ち勝つために、新しい細胞を生み出したり、細胞同士の結びつきを強くしたりして、準備してくれているのです。

運動は、ドーナツ・ワイン・薬よりも副作用がなく、とても効果的なのです。

運動が子どもにあたえる効果 その3:自分への期待感

運動をしている人って、なぜか輝いて見えます。

現在メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手、スポーツニュースで彼の情報が流れてくるたびに、元気をもらい、心が明るくなりますね。別に知り合いでも何でもないですが、日本人としてアメリカで戦っている姿はキラキラしていて、誰もが応援したくなる存在です。

大谷翔平選手はスーパースターすぎますが、あなたの周りにいる、運動・スポーツに励んでいる人たちはどうでしょうか。いつもイキイキしていませんか。

そんなオーラが出ている人、きっとその人本人は気づいているはず。

運動することで、自分には何か成し遂げられる充実感で満たされるということを。

以下の①②のポイントにそって、深掘りしていきます。

① 自分に期待できる喜び
② 自然と身につく社会性

① 自分に期待できる喜び

運動を続けていくと、自分の中で小さい目標が芽生えてきます。

「腹筋トレーニング、明日は15回できるかな」
「サーブのコースを打ち分けられるようになりたいな」
「次は20分ランニングできるようにがんばろう」   などなど

自然と自分の理想を思い描くようになれば、もう大丈夫!

自分への期待感が高まっている証拠です。これはあなたの『自信』につながります。

やればやるほど「自分はできるはずだ」と思えるようになってきます。そしてさらにあなたの持つ自信は強固なものになります。

子どもの頃から自分に自信を持てる経験はとても大切だと考えます。
自信に満ちあふれている子どもは、とても輝いています。そして、この「自信」は運動以外の場面でも強さを発揮し、社会の中でたくましく生きていける糧(かて)となるはずです。

① 自然と身につく社会性

運動を継続することは、苦手な人にとってとても難しいことです。なぜなら、運動そのものの楽しさを感じるには継続する必要があるからです。

一人で続けることができる人は、とても強い心を持った人です。素晴らしい。
それが難しい人は、誰かと運動することをオススメします。
人との関わりがある中で運動をする方が、続けやすいものです。

継続できるうえに、『社会性』が身につくなんて最高です。そして運動やスポーツそのものの楽しさも味わえるようになってくる。これは一石三鳥ですね。

子どもの場合、体育の授業、スイミングスクールへ通う、放課後に友達と外遊び…など、運動を通して社会性を身につけられる可能性がたくさんあります。大人としてはこういう場面をたくさんつくってあげたいですね。

運動を通して、

・コミュニケーションがうまく取れるようになる
・何人かと協力しながら一つのことに取り組む
・問題を解決できるようになる
・リスクを恐れずチャレンジできるようになる
・自身で計画を立てて取り組む

このような能力が身につけられることが期待できます。大人になればどんな場面でも求められるスキルですね。

子どものうちからこのような社会性を身につけられると、社会に出ても活躍できること間違いなしです!子どもが持つ可能性は絶大です。

まとめ

なぜ、運動すると頭が良くなるのか:子どもに与える3つの効果 について説明してきました。

効果その1:成績アップ

効果その2:ストレス・不安に打ち勝つ

効果その3:自分への期待感(自信)と社会性

スポーツもできて頭も良い、なおかつ人気者。
科学的にみると、運動すれば得られる当たり前の効果だったのですね。

これを知ったあなたは、もう運動せずにはいられないはずです。
大人も子どもも関係なく、運動にはげみ輝いてる姿を想像するとワクワクしますね。

あなたも一緒に運動してみませんか?

Get Exercise for Your Brain!

子どもの可能性を信じて、たくさん運動できる場を提供してあげられる方たちを応援しています。

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